2012年9月12日水曜日

●● “楽しい”は強い!「最強のふたり」

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┃◆2012.9.12┃ vol.112 “楽しい”は強い!「最強のふたり」
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みなさん

こんばんは。

今年は「映画」が豊作の年です。

最近、映画館で観る映画がどれもクオリティが高く、
人に紹介したくなるものばかりです。

◎ テルマエロマエ
http://thermae-romae.jp/index.html

◎ ベルセルク
http://www.berserkfilm.com/index.php

◎ おおかみこどもの雨と雪
http://www.ookamikodomo.jp/index.html

◎ ダークナイト ライジング
http://wwws.warnerbros.co.jp/batman3/

くどいようですが(汗)、
上記の中でも特に「ダークナイトライジング」は
名作です。歴史に残る作品です。

まだ観ていない人は、
ぜひこの土日にでも映画館で観て下さい!

そして、今回はまたしても名作を。

あまり大きなプロモーションなどはしていないため、
一見、地味に感じる作品ですが、口コミの評判がよく
話題になっているフランス映画の紹介です。

◎ 最強のふたり
http://saikyo-2.gaga.ne.jp/


少しだけ内容を紹介すると、、

ひとりは、スラム街出身で無職の黒人青年ドリス。
もうひとりは、パリの邸に住む大富豪フィリップ。

何もかもが正反対のふたりが、事故で首から下が
麻痺したフィリップの介護者選びの面接で出会った。

他人の同情にウンザリしていたフィリップは、
不採用の証明書でもらえる失業手当が目当てという
フザケたドリスを採用する。

介護の経験などないドリスは、はじめは
戸惑いながらも、スラムでの生活に戻りたく
ないがために、少しずつ仕事を覚えていく。

そして、ともに時間を過ごしている内に・・・、

【お互いを認め合い、信頼し、頼り合う関係=友情】

を結んでいく、
実話を基にしたヒューマン・コメディーです。

▼最初はなかなか打ち解けませんが・・・。

▼少しずつ、同じ時間を楽しむようになります。

この映画のいいところは、なんといっても、
「明るい」ことです。

『障害者の介護』というテーマからは、
多くの人が社会的で重いイメージを持つと思います。

実際に、私も観る前まではそうでした。

しかし、映画が始まってみると・・・、

無職の黒人青年ドリスが、とにかく明るい。
「ネアカ」とは、こういう人のことを言うのでしょう。

彼は、常にその場や会話において、
「楽しくあろう!」とするのです。

フィリップと一緒にいても、他の人が決して触れる
ことのない彼の障害を、障害者とも思わぬ言動で
おちょくります。

ヒゲをおもちゃにして遊んだり、
性感体について聴いてみたり、
「足が遅い」と言って車いすを改造させたり、

▼ドリスが一方的に当てる雪合戦も、

▼マッサージ(風俗?)にも一緒に行きます。

同情などカケラもない、「楽しさ」を優先するドリスに、
フィリップの周りの人間は驚き、警戒します。

更に調べてみると、
ドリスには前科があることがわかって、

友人から、
「なんであんな奴を雇ったんだ。すぐクビにしろ!」
と助言もされます。

しかし・・・、

それらのドリスの言動が、フィリップにとっては、
とてもありがく貴重だったのです。

障害者になってからというもの、お金持ちという
こともあって、フィリップは周りの人たちから腫れ物に
触れるような接し方をされてきました。

機嫌を損ねてはいけない、
障害のことにあまり触れてはいけない、
この人に何かあると自分の責任になる、

・・・という、

「介護する側」と「介護される側」

の人間関係しか持っていないフィリップにとって、
対等の人間として扱ってくれて、一緒に楽しもう!と
してくれるドリスは、唯一無二の存在だったのです。

人は、他人が自分に対して何かをしてくれたり、
気を遣ってくれることに対して、感謝を覚えます。

しかし、その動機に「責任」や「憐み」が入っている
としたら、素直に受け取ることができないのです。

人はいつでも、どんな風になっても、
地位や名誉、障害などに関係なく、自分を対等に
見てくれる『友人』を求めているのです。

そして、その友人の存在が、
どれだけ人生を充実させてくれるのか?
をわからせてくれる、素晴らしい作品です。

この映画には、偽善の匂いも、居心地の悪さも、
まるでありません。

ただふたりが世界を広げ、共鳴を深めていく
過程が、笑いとユーモアを交えながら、描かれています。

男女問わず、年齢問わず楽しめる作品だと思います。
ぜひ、映画館に観に行って下さい。


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