2012年6月27日水曜日

●● 繊細で凶暴な「ドラゴン・タトゥーの女」

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┃◆2012.6.27┃ vol.92 繊細で凶暴な「ドラゴン・タトゥーの女」
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みなさん

こんばんは。

映画が始まった途端・・・、

白と黒のスタイリッシュなオープニング映像に
期待感を煽られて、

本編では、猟奇的で疾走感あふれる展開に
目が離せなくなって、

その上、生々しく描かれる肉体関係や、
人間の異常嗜好に、興奮を覚える。

そんな映画の世界観に圧倒されて、
上映中ずっと目が離せませんでした。

昨年の映画公開時にかなり話題になったので、
すでに観た方も多くいらっしゃるかと思います。

私は原作の「ミレニアムシリーズ」をあまり詳しく
知らなかったため、映画館には行かなかったのですが、、

その選択は、間違いでした。

この映画は、文句なく面白い作品でした。

◎ ドラゴン・タトゥーの女
http://bd-dvd.sonypictures.jp/dragontattoo/



ご存じない方のために、
簡単にこの映画の物語を解説すると・・・、

雑誌「ミレニアム」の発行責任者ミカエルは実業家の不正を
暴くが、逆に名誉毀損で有罪判決を受け、苦境に陥る。

そんな中、経済界の大物一族の長:ヘンリックが、
ミカエルにある依頼をする。

40年前に起きた、彼が最も愛情をかけていた16歳の
娘ハリエットの失踪事件の謎を解く事だ。

やがて彼の助手として情報収集能力に長けた
天才的ハッカーの“ドラゴン・タトゥーの女”リスベットが加わる。

そして2人は、一族の忌まわしい過去を知る事になる・・・。


私は途中から、作品の中に満ち溢れている狂気が
快感になるほど、この映画の世界観にはまり込んで
しまいました。。

見ている間、ずっとドキドキが抑えられない。
それでいて、残酷なシーンで先を見るのが怖い。

この感覚は、サスペンス映画の真骨頂でしょう。

ただ、事前に言っておくと、この映画は非常に生々しいです。

動物の内臓が飛び出た死骸も、
男女の肉体関係も、
変態男によるレイプシーンまで、

「ここまでやっていいの?」と思うほど、生々しく描かれます。

ただ誤解して欲しくないのですが、決して、
過激な描写のおかげで話題になった作品ではありません。

謎を解明していく物語の展開、
人の闇を描き出す表現力、

そして、

「ドラゴン・タトゥーの女:リスベット」の凶暴だけど、
繊細さを持ち合わせたキャラクターの魅力、

これこそが、この作品の素晴らしいところです。

なんといっても、本作でルーニー・マーラが演じる、
「ドラゴン・タトゥーの女:リスベット」が抜群に、
光っています。

小柄・細身で、悲壮な雰囲気が強く出ていながらも、
キュートな印象さえ与えるキャラクターです。

しかし、彼女を取り巻く環境は、悲惨そのもの。

自分の保護者は脳溢血で倒れ、
精神科医からは「精神異常者」という烙印を押され、
お金のためにゲスな男にレイプされても・・・、

凶暴にすら見えるほど、
強く生きようとする姿勢に心打たれます。

それにも関わらず、惚れた男に尽くそうとする
健気な姿を見せられたら・・・、

男であれば、彼女に夢中になってしまうでしょう(笑)。

▼この人が「ドラゴン・タトゥーの女:リスベット」です。

リスベットの行動は意外性と凶暴性があって、飽きません。

また、同時にとても印象的だったのは、
「007」でジェームズ・ボンドを演じ、今回の主人公でも
あるダニエル・グレイグ。

失踪事件の解明を依頼された、主人公:ミカエル。


物語の構成として、「ドラゴン・タトゥーの女」があまりにも
印象が強いため、役負けしてしまう可能性が高い中、
見事に頭の切れる探偵役を演じています。

私は「007」の時代から、ダニエル・グレイグは
男から見た、かっこいい男」として注目していたのですが、
今回も素晴らしい役回りでした。

▼事件は後半になるに連れて、混迷を極めていきます・・・。


▼そして、この2人はだんだんいい感じになっていきます・・・。


この映画は、サスペンスが好きで、少し過激な映像も
OKという方であれば、ぜひ観て頂きたい作品です。

全3部作を映画化するということなので、
私は次回作からは映画館で観ることが決定しました。

次回作がいつになるかはわかりませんが、
一緒に行ける仲間が欲しいです!

まだ観ていない方、ぜひご覧ください!


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