2013年2月17日日曜日

●● 基地が生み出す依存関係

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┃◆2013.2.17┃ vol.135 基地が生み出す依存関係
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みなさん

こんばんは。

まだまだ寒さが厳しい日が続いていますね。

インフルエンザやウイルス性腸炎が大流行している
ようなので、みなさんも体調には気をつけて下さい(>_<)。

さて、先週も書きましたが、
2月9~11日の3連休で沖縄に行ってきました!

生まれて初めての沖縄だったのですが、
普通に観光スポットを巡っても面白くないと思い、
米軍基地や戦争の歴史に関係ある場所を回ってきました。

今回は、米軍基地を中心にまわってみて
私が感じた「依存関係」について書きたいと思います。

今回の話は沖縄の問題にあまり興味がない人には
少し政治的すぎるかもしれませんが。。

今後、沖縄に行く人の参考になると嬉しいです(^^)/。


沖縄と言えば、いまだに解決していない
「基地移設問題」がよくニュースに取り上げられます。

◎ 安倍首相:「普天間」進展図る 沖縄で知事と会談
http://mainichi.jp/select/news/20130202k0000e010253000c.html

◎ 日米合意を強調 「辺野古」外相、知事と平行線
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130217-00000002-ryu-oki

これらのニュースをみていると、

「事故や人的トラブルなどで危険性が高い米軍基地が
  沢山ある沖縄はかわいそうだ。現地の人たちの負荷を
  考えて、一刻も早く移設を進めるべきだ。」

と思います。

そして、移設問題が進まない理由は、
「移設先が受け入れを反対しているから」と
捉えてしまいがちです。

私も実際に、現地の基地を回って、
現地の人から話を聴くまではそう思ってました。

しかし、この問題はそんな単純な問題ではない、
ということが、今回の基地巡りでよくわかりました。

なぜならばそこには、

「日本」 ⇔ 「沖縄」 ⇔ 「米軍」

の間に利害を含めた“依存関係”が出来ているからです。

私にそれを教えてくれたのは、
今回の沖縄を全て案内してくれたタクシー運転手の方です。

この方がとってもおしゃべりな方で、
私が旅の疲れている時も寝ることを許さずに(汗)、

日本・沖縄・米軍の関係性を解説してくれました。

今回そのタクシーで私が行った米軍基地は、
下記の3つです。

「世界で最も危険と言われる普天間基地」

「普天間基地の移設予定地:辺野古基地」

「極東最大の空軍基地:嘉手納基地」

▼これが移設を予定している普天間基地です。

▼阿部首相も上った、普天間基地を一望できる「嘉数の丘」。

普天間基地は、
「世界で最も危険な基地」と言われています。

その理由は、上記の写真を観ればわかりますが、
この基地が街の真ん中に位置しているからです。

これは、本来ありえないことです。

基地というものは、海岸線沿いや森の中など、
人がいないところに作るものだからです。

しかし、普天間基地は戦闘機が飛び交う基地の隣に
人が沢山住んでいる街があるのです。

アメリカの大臣が視察をした時も、
「こんなところで事故が起きないほうがおかしい。」
と言われるほど、普通では考えられない基地なのです。

▼普天間基地の移設を予定している辺野古の海岸。

辺野古は、上記の普天間基地の移設先の第1候補として
予定されています。

もちろん、近くの住民による反対運動は盛んで、
反対する人のテント村が設置されていました。

▼すでに9年以上、基地に抗議をしているテント村。

▼ヘリ基地の建設を阻止するための抗議活動です。

▼オスプレイの配備は沖縄の人たちから講義が殺到しました。

▼辺野古基地のフェンスには、様々な抗議メッセージがあります。

この辺野古も、一見するとみんなが移設に反対している
ように見えますが、決してそんなことはありません。

基地が近くにくれば、米軍兵がお金を落とし、
自分たちの生活が潤うのではないか?と考えている
賛成派が半分はいるのです。

ニュースなどで、「基地反対!」の一面からはなかなか
見えない側面を知ることができました。

▼最後は極東最大の空軍基地と言われる嘉手納基地です。

▼実際に戦闘機が離陸する瞬間が見えます。(爆音がすごかったです!)

この嘉手納基地は、
9.11のテロやベトナム戦争・朝鮮戦争の時など、

世界的な事件・戦争があると、ひっきりなしに戦闘機が
飛び回るという米軍のアジア主要拠点です。

戦闘機はすごい爆音をさせながら飛び立つので、
近くに住んでいる人は相当迷惑なはずです。

それでも、近くの街には沢山の人が住んでいます。。

そう・・・、

私が上記の3つの基地を回ってみて感じたことは、
どこでも、

「基地のまわりに街がある」ということでした。

基地の近くは、戦闘機や訓練によって事故が
起きたり、危険があることは周知の事実です。

しかし、それでも近くに住む人がいるのです。

いま問題視されている普天間基地だって、
もとから街がある中に基地を作ったのではありません。

最初に基地ができて、その周りに街を作ったのは、
「日本人(沖縄の人たち)」なのです。

その理由は・・・、

終戦後、仕事がなかった日本人は、
基地にいる米軍兵に対して何かを売ったり、
食べ物をもらうことで、生活を成り立たせていました。

そして、その流れは次第に、
「米軍基地の近くにいれば豊かになれる。」
という幻想になっていきました。

だから、米軍兵がいる基地周辺に街ができたのです。
もちろん、事故が起こる危険は承知の上で。

・基地の周りに街を作ったのは日本人であること。
・基地の周りにいる人が裕福になれること。

この2つだけを考えても、
沖縄の基地はニュースを見ていると感じる、

「基地は危ないから県外へ!」

という、単純な問題ではありません。

沖縄の現地の人たちの利害と、
米軍のアジア軍備における沖縄基地の重要性、
そして日本政府の国防における思惑が、

すべて混ざり合いながら、いまとなっては
「依存関係」といういびつな状態でバランスを保って
いるのが、「沖縄」という場所なのです。

この場所を理解するには、
1回の訪問では到底足りないとつくづく感じました・・・。


(※来週も引き続き、沖縄編をお届けします。)

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沖縄ではもちろん、地元の料理も食べてきました!

▼2日目の夜に食べた「海ぶどう・うに丼」。

海ぶどうの甘さ・食感と、うにのしょっぱさが
絶妙に絡み合って、とっても美味しかったです。

日本はどこに行っても、美味しい郷土料理があるので、
幸せですね(^^)/。

それでは、今回は以上になります。
今回も長文にお付き合い頂き、ありがとうございました。

来週も、よろしくお願いします。

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